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「テラネット」効果に期待する業界

自己破産者などの不良顧客は、これまで、信用情報センターに問い合わせてブラック情報をチェックすればなんとか排除することができましだ。信用情報は、銀行、クレジットカード、消費者金融と業態ごとに管理されているために互いの交流はありません。しかし、自己破産者などの事故者に関しては、それぞれの信用情報センター間で交流されているために、延滞を繰り返す要注意人物や自己破産者に関しては事前に排除することができます。ところが、「グレー」といわれ、消費者金融とカード会社の両方で多額の借入れをしているような多重債務者は野放しの状態でした。

しかし最近は「テラネット」という中間的な信用情報センターができたことで、その問題も解決に向かっています。テラネットは2000年12月に、全情連(全国信用情報センター連合会)に加盟する33のセンターの出資によって設立された機関で、消費者金融業界が保有する精度の高い顧客情報を他の業態にも開放しようという狙いがあります。きっかけになったのは、モビット、アットローンなどの銀行との合弁の消費者金融が誕生したことです。当初、この新しい業者に顧客情報を提供するのを目的としていましたが、現在、信販会社、クレジット会社、デパート、量販店、銀行系カード会社、消費者金融などに幅広く門戸が開放されています。

ただし、銀行本体と保証会社は加入できません。テラネットでは、クレジットカード利用の有無、個品割賦、リース、証書貸付け、破産申立てなどの情報をつかむことができます。また、消費金融関連では「残高のある口座の件数」を知ることができます。これによって、カード会社もカード申込者が消費者金融で何件借入れしているかを知ることができるようになりました。ちなみに、カード会社でも消費者金融でも、与信の際には借入金額よりも借入件数が重要視されます。

たとえば、プロミスで200万円を借りている人と武富士、アコム、アイフルで50万円ずつ150万円を借りている人では、金額は多くても、プロミス一社ですましている人のほうが高い評価を得られるしくみになっています。カード会社は、こうした信用情報センターを活用して多重債務者の侵入を防ごうとしています。そして、たとえば、消費者金融での借入件数が増えているといったことがわかれば、すぐに限度額の引下げの検討を始めるといったことになります。